Ichiban Kuji (December 2022)
Yoshikazu Iwanami (December 2022)
Interview Archive
A Q&A with Syuya Onodera and Ryota Nonaka, Lead Developers for JoJo themed Ichiban Kuji merchandise. It was published in the Winter 2022 issue of JOJO magazine, released on December 19, 2022.
Interview
一番くじ 開発担当Q&A
現在『ジョジョ』一番くじの開発を担当している『ジョジョ』を愛するお二人が、開発の秘密やオススメ歴代アイテムを語る!
Q. 他アイテムに比べて個性的なラインナップが多い印象ですが、そうなる理由・秘訣は?
A. 小野寺:『ジョジョ』が大好きなメンバーで作っているので、作品の世界観をどうにかグッズに落としこみたいという気持ちが根底にあります。それに『ジョジョ』は性別を問わずファンが多いので、男性にも女性にも喜んでもらえるようなデザイン且つ、雑貨に関しては普段使いしやすいものをテーマにしています。その結果、他の作品にはない個性的なものが出てきたりするのかなと思っています。例えば『黄金の風』では折り畳み傘やパスタ皿など、イタリアの風を感じて欲しいという気持ちからこのラインナップになりましたし、ティーポットは、アバッキオとジョルノが初対面する際のやり取りを彷彿とさせるような商品になりました。
Q. 現在、一番くじ『ジョジョ』に関してはお二人が担当されているのですか?
A. 小野寺:ターゲットに合わせて担当は変えています。フィギュアが多いところに関しては僕たちのチームがメインで受け持ちますが、「一番コフレ」というコスメやコスメ雑貨だけをラインナップした一番くじは女性が担当しています。これまでの歴代担当は10人以上いますが、正直『ジョジョ』は社内で争奪戦になるほど人気なんです。常に話題に出したり、キャラクターTシャツを着てきたり…アピールして指名を待っています(笑)。
Q. これまで発売されてきたシリーズで、特に反響の大きかったアイテムは?
A. 野中:商品アンケートでもお客様満足度を測っていますが、ありがたいことにフィギュアはどれも高い評価をいただいています。
小野寺:2021年4月に発売した「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 JOJO’S ASSEMBLE」は特に好評をいただけて、一瞬で売り切れてしまい急いで再販しました。アニメ化以降、歴代主人公を一つのくじの中で混在させるという展開は、実はこの時に初めて許していただけたということもあり、特別な商品なんです。
Q. 近年は雑貨よりもフィギュアの展開が多い印象ですが、その理由は?
A. 小野寺:アニメ『黄金の風』が放送されていた時期までは、原作ファンの人たちがアニメを観てグッズを集めるといった印象が強かったので、週刊少年ジャンプで『ジョジョ』を読んでいた世代に向けた雑貨を中心としたラインナップでした。しかし、最近は「アニメを観て原作を読んでみよう」という、新規のファンが増えた印象を受けます。その為、『ジョジョ』グッズを初めて購入されるお客様には、やはりフィギュアなどの立体物の展開が喜ばれるのではないかと考えたんです。
野中:以前のアニメシリーズがサブスクで観られるようになったのも大きいですよね。近年発売した一番くじ『ジョジョ』のユーザーは10代後半から20代が中心でして、アニメから入った新規ファンがしっかりついてきてくれている印象を受けました。
Q. 商品開発をするにあたり『ジョジョ』と他作品の違いは?
A. 野中:荒木先生ご監修の際、アニメの設定は押さえつつも「フィギュアとしては、こうした方が良いのでは」と、立体物ベースでご意見をくださるので、とてもありがたいです。これはひょっとしたら『ジョジョ』特有かもしれません。
Q. 荒木先生からの監修のリアクションで特に印象に残っていることは?
A. 小野寺:「最後までやるんだ!」という覚悟を見せるために、「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」と「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン The way to heaven」の両方を監修に出したんです。最初にジャケットを着ている徐倫の原型の監修で、先生から「少しふっくらさせて、可愛らしさを出して欲しい」とリクエストがあり、修正しました。それで第2弾でも徐倫を同じように少しふっくらさせて作ったら「いや、シュっとさせてください」と。「第1弾の徐倫は、まだ覚悟が決まっていない普通の女の子。でも第2弾の徐倫は父親を助けるという使命に燃えて覚悟が決まった徐倫なので、その違いを表現したい」という先生の意図にその時初めて気付き、衝撃を受けました。キャラクターの成長をフィギュアに落としこむという考え方は、僕らにはありませんでしたし、たまたま2作品を持って行ったからこそ気付けたことなので良かったなあと思いました。
Q. 一番くじを楽しみにされている読者にメッセージを!
A. 野中:一番くじの中でも『ジョジョ』シリーズの歴史は長く、僕たちも歴代の開発担当から『ジョジョ』に対する熱い想いを受け継いで商品開発に携わらせていただいています。企画のストックはたくさんありますので、もし担当が変わっても『ジョジョ』の血統のように「黄金の精神」を次の担当へと繋いでいけたらと思います。また、「『ジョジョ』グッズを集めるなら一番くじが良いよね」と言っていただけるようなアイテムをこれからも作っていきたいと思います!
小野寺:ついに発売されました「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」と「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン The way to heaven」! そして、両方集めた人なら絶対に欲しくなるようなスタンドのフィギュアの発売も予定していますので、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います!
2011年10月に発売した「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 第三部 スターダストクルセイダース~BLACK SIDE〜」の、B賞ザ・ワールドスタンドフィギュアは、「ドドドド」の擬音プレートでフィギュアを支えている画期的なアイテムです。台座は極力見えない方が良いものとされており、目立たない箇所に配置し、フィギュア本体に干渉しないように配慮しますが、こちらはエフェクトを兼ねた台座配置になっています。また、同商品のクリーム亜空間マルチボックスと、2010年4月に発売した「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 第五部 黄金の風」のアバッキオ’sスタンドクロックは今も自宅の洗面所で活躍しています! (小野寺)
2012年5月に発売された「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 第四部 ダイヤモンドは砕けない ACT2」の、E賞ランチバッグがイチオシです。劇中に登場する「サンジェルマン」の袋をモチーフにしており、まるで杜王町の住人になりきったつもりで自分も愛用していました。一見ジョジョのグッズとは分からないですが、作品ファンだけが分かる、クスッとするような細かい設定が大好きなので、今後も積極的に商品に取り入れていきたいです。(野中)
アニメの盛り上がりに合わせて、最新シリーズをフィーチャーした商品展開は引き続き続けていきたいです。音声ギミックを組み合わせてみたり、今回のような「JOJO magazine」の表紙を忠実にフィギュア化したコラボくじを実施したり、先生が手掛けた美麗なイラストを使用したくじ、『岸辺露伴は動かない』テーマのくじ、コミックスの表紙再現シリーズ…等々、色々とやりたいことがあり、日々妄想しております! (小野寺&野中)
ONODERA SYUYA
小野寺修也 おのでらしゅうや
2016年8月発売「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない~吉良吉影は静かに暮らしたい~」より担当。2021年4月発売「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 JOJO’S ASSEMBLE」が大ヒット。
●開発担当歴:6年(2017年~2022年ロト・イノベーション事業部)
●好きなシリーズ:第4部、第8部
●好きなキャラ:広瀬康穂
●好きなスタンド:Dirty Deeds Done Dirt Cheap (D4C)
NONAKA RYOTA
野中僚太 のなかりょうた
ガシャポン商品「ジョジョコレシリーズ」の立ち上げから07弾の途中まで開発を担当。部署移動後、2022年12月発売予定の「一番くじ ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン The way to heaven」を担当。
●開発担当歴:5年(2018年~ベンダー事業部/2022年~ロト・イノベーション事業部)
●好きなシリーズ:第4部、第7部
●好きなキャラ:東方仗助
●好きなスタンド:パール・ジャム