Animage (April 2022)
JOJO magazine (March 2022)
An interview with Kamikaze Douga Director behind STONE OCEAN OP[1]
Interview
『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』こだわりのOP制作秘話 Netflixにて第1話~第12話まで 全世界独占先行配信中の『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』。その見どころのひとつとして注目したいのが、神風動画が手がけたOPアニメーション。代表取締役である水﨑淳平さん自らがディレクションを手掛けるのは、「ファントムブラッド」OP「ジョジョ ~その血の運命~」以来、実に10年ぶりとなる。 「ストーンオーシャン」OP映像の制作秘話を、水﨑さんにたっぷりとうかがった。
OPディレクター水﨑淳平【神風動画】インタビュー ――神風動画が『ジョジョの奇妙な冒険』に携わるのは久しぶりですが、どのような経緯で「ストーンオーシャン」のOPを手掛けることになったのでしょうか?
水﨑 プロデュース協力で入られている里見哲朗さんから「水﨑さん、『ストーンオーシャン』でまたOPどうですか?」と声をかけていただきまして。製作委員会では、「ファントムブラッド」のOPを神風動画が企画して始めた以上、ジョースター家の血統の総決算である「ストーンオーシャン」もやっぱり神風動画が締めるのがよいのではないか、という話があったそうです。
――今回は、どのようなコンセプトで作られたのですか?
水﨑 「ファントムブラッド」のOPの依頼をいただいたとき――もう10年前になるんですが、最初に僕ら自身のやりたいことを製作委員会にプレゼンしたんです。まず、一般的には『ジョジョ』=スタンドのイメージが強いだろうと。でも、「スターダストクルセイダース」以降の血筋のルーツになるのは「ファントムブラッド」「戦闘潮流」だから、そこに興味を向けてもらえるようなOPにしたい、というコンセプトを考えました。その流れで、「『ストーンオーシャン』の徐倫から順に各世代のジョジョたちを遡っていく」という演出プランができあがったわけです。
館の中で螺旋階段を上っていく展開は完成版と同じですが、このときは徐倫の糸がジョルノに繋がって、仗助から承太郎たちへ、そしてジョセフからハーミット・パープルになって「戦闘潮流」のシーザーへと繋がり、「ファントムブラッド」の宿命の戦いを経て、最後は馬車から飛び出してきたディオとジョナサンの出会いに行きつく……という構成を考えていました。でも、この案は結局NGになりまして(笑)。
――ある意味、壮大なネタバレですからね(笑)。
水﨑 「ファントムブラッド」OPのイントロ部分に、徐倫からジョナサンまでをマンガのコマのように一瞬で遡っていく演出が入っていたのは、その名残なんです。それを観たファンの方たちが「これは『ストーンオーシャン』までアニメでやるってことなのか!?」と大変な盛り上がりを見せまして。それで「『ストーンオーシャン』のOPは責任を持って水﨑さんにやってもらいます」ということになったようです。
このときボツになったプランを活かそうと考えて、「ストーンオーシャン」のOPは徐倫の糸をたどっていく構成になっているんです。糸を手繰りながら刑務所の中を通り、物語の中でこれから遭遇するキャラクターや出来事に繋がっていく――というコンセプトで、企画をスタートさせました。
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