LisAni! (November 2018)

From JoJo's Bizarre Encyclopedia - JoJo Wiki
Jump to navigation Jump to search
Published November 22, 2018
Missing translation

An interview by Hajime Kitano from LisAni! with Coda and Hiroyuki Omori to celebrate the release of the opening "Fighting Gold" from the Golden Wind anime, published on November 22, 2018.[1]

Interview

――まずはCodaさんが今回のOPテーマ「Fighting Gold」で再びTVアニメ版『ジョジョ』のテーマ曲を歌うことになった経緯をお聞かせください。

大森啓幸 僕は原作を久しぶりに読み返したときに、第5部の「人の命のやり取り」を強く感じさせるところに、第2部のような雰囲気を感じたんです。そこで自分も今回は「初心に戻ろう」と思いまして、まず曲のイメージを考えるよりも先に、第2部のOPテーマを歌ったCodaさんと、曲を作っていただいた大森俊之さんにお願いしようと決めていたんです。

Coda 去年ぐらいから、大森さんとお会いするたびに、なんとなく第5部の匂いがしてくるなあと思ってたんですよ(笑)。僕はスピンオフ作品のOVA『岸辺露伴は動かない』でもEDテーマ「FINDING THE TRUTH」を歌わせていただいたんですけど、その頃から大森さんと第5部について話す機会があったんです。

大森 実は去年の秋頃に、「BLOODY STREAM」を作った音楽チームのみんなで箱根旅行に行ったんですよ。自分とCodaさんと曲を書いていただいた大森俊之さん、それとCodaさんを紹介してくれたエンジニアの方というメンバーだったんですが、慰安旅行のはずがそこで一晩かけてずっと第5部のOPテーマの打ち合わせをしまして(笑)。

Coda それこそみんなで温泉に入って裸で向き合いながら、「僕はこう思うんですよねー!」みたいな感じで(笑)。夜も美味しいご飯を食べながらずっと打ち合わせをして、僕はダブル大森さんに挟まれて寝るに寝れないという状況でした(笑)。

大森 でも、それだけゆっくり顔を合わせてお話ができる機会はなかなかありませんし、自分も最初はそのつもりはなかったんですけど、だんだん腹を割って話そうという気持ちになったんですね。みんな原作に対してそれぞれのイメージを持っているので、やはり曲を作るにあたって同じ方向を向きたかったんです。

Coda リラックスしながら話すことができたので、それだけ印象にも残ってますし、そこで自分も腹を決めて取り組みたいと思ったんです。俊之さんも旅行の前日にメールで「気合いを入れなきゃいけないね」って送ってこられたんですよ(笑)。俊之さんは普段あまり感情を表に出すタイプではないんですけど、実は熱い方なので、僕はそのメールに重みを感じまして。『ジョジョ』の曲を歌えるのはとても光栄なことだし、もちろんすごくうれしいんですけど、やっぱりプレッシャーを感じるんです。今回も実際にTVで曲が放送されるまでは、すごく緊張してましたね。

――制作を進めるにあたって、楽曲の方向性はどのようなものにしようと考えたのでしょうか?

大森 サウンド的には、駆け抜けていく若者のような疾走感と、恵まれてない環境の中でもしっかり前を向く意志を表現できればと思っていたので、俊之さんには「疾走感と力強さが欲しい」というお話をしました。そこに切なさの要素として歌謡曲のような哀愁も加えていただいて。歌詞は今回、及川眠子さんにお願いしたんですが、聴いていただければわかるとおり熱いものになってます。歌詞に“希望の破片(かけら)たち”とありますけど、この曲は主人公のジョルノ・ジョバァーナ個人というよりも、彼と共に戦うブチャラティチーム全員の曲なんですね。チーム感を感じ取ってもらえるように、及川さんにご相談して色々歌詞を変えていただりもしたんです。

Coda 今回の曲には「スリル」や「切迫感」「本能的」といったキーワードがありまして、レコーディングのときも「うまく歌わなくていい」「音程が外れてもいいから切迫感がほしい」というディレクションをしていただいたんですよ。なのでデモ音源もギリギリまで聴かせてもらえなくて。

大森 だって曲を渡したら練習してしまうじゃないですか。キャラクターたちは一回一回の戦いが本気で、そこにリハーサルなんてないんだから。そういう生きるか死ぬかの戦いの生々しさを歌で表現するには、きっと練習しすぎるとダメだと思うんですよ。もちろんCodaさんはプロなのでうまく歌いたいと思うのは当然なんですけど、良い曲というのは実は精度だけの問題ではないと思いますし、今回は地が見えてる感じがほしかったんです。

Coda レコーディングも何回歌ったか覚えてないぐらい集中してましたからね。気づいたら2時間経ってたみたいな感じで。終わったときには声が枯れてましたから。

大森 エンジニアさんにも「大森さん、歌い手は喉が命なんだからいい加減にしないとダメだよ」と怒られたぐらいです。

Coda でも、英語バージョンを別録りしたときもまた追い込まれて。

――今お話にあがりましたが、今回の「Fighting Gold」のシングルには同曲の英語版「Fighting Gold -English Ver-.」も収録されています。こちらはどのような意図で制作されたのでしょうか?

大森 『ジョジョ』のアニメは海外でも日本とほぼ変わらないタイミングで配信放送を行っていまして、海外の方にもたくさん観ていただいてるんです。この前もイタリアで上映会を行ったんですけど、向こうの方が「Fighting Gold」を日本語で歌ってくれたらしいんですよ。そういうこともあり、海外の方が聴いても歌詞の意味がわかるものを作りたいと思っていたんですね。ただ、制作はかなり大変でした。歌詞をそのまま英語に直訳しても情感が伝わりにくいと思うので、今回は竹中あこさんに、原曲の歌詞の意図を汲んだうえで英詞を書いていただいたり、英語で歌うにしてもネイティブの人が聴いてもわかる発音じゃないと意味がないので、Codaさんに英語の先生を二人つけまして。

Coda そうなんですよ。今回の英詞を書いていただいたバイリンガルの竹中さんと、シンガー活動もされてるイギリス人の方に発音の仕方を教えていただいたんです。まず口の開き方からレクチャーを受けて、英語を母国語としている人が聴いても意味が伝わるように頑張りました。

大森 なのでEnglish Verは海外の方にも聴いてもらえるようにしています。ただ、海外の方からの反応を見ていると、英語どころかあちこちの言語でいただくので、何て書いてるのかわからないことが多いんです(笑)。

Coda スペイン語とかポルトガル語が多いですよね。自分のツイッターのフォロワーも急に増えたんですけど、調べてみたら海外の方からたくさんフォローされてたんですね。向こうの方はいい意味で積極的なので「Hey! Coda」みたいな感じでメッセージもいただきました。

大森 海外のファンの方は熱狂的な人が多いんですよね。

Coda 僕は去年、アメリカのフェニックスで開催されたアニメイベントに出演したんですけど、1,000人以上いるお客さんが全員僕の歌を日本語で歌えるんですよ。僕も驚いたと同時にテンションが上がりましたし、みんな歌詞の英語の部分だけ発音がいいので「そりゃそうだよな」と思ったりして(笑)。そのときにサイン会もやったんですけど、最後はペンのインクが出なくなるぐらい盛況だったんです。みんなの反応もすごく熱くて「俺は本当にCodaがくるのをめちゃくちゃ待ってたんだよ!!」みたいな感じなんですよ(笑)。

――Codaさんはテレビで曲が放送されるまではすごく緊張していたとのことですが、実際にオンエアをご覧になった際の感想はいかがでしたか?

Coda すごくシンプルですけど「おお! 流れた」と思いました(笑)。やっぱりすごくプレッシャーを感じていたので、その日を迎えることができてようやく自分の気持ちが着地して安心したというか。なのでオンエアのあと、大森さんに「無事オンエアされましたね。これからよろしくお願いします」と送ったら、「これからですよ」と一言だけ返ってきて(笑)。

大森 OPテーマは毎週放送されるものなので、録画で観てる人は飛ばす方もいらっしゃると思うんですけど、やっぱり飛ばさずに観てほしいんですよ。毎週聴くことによってだんだんと楽曲の意図がわかってくる部分もあると思いますし、繰り返し聴くことでそれまでと違う発見や感情が生まれたりすると思うので。うっかり飛ばすと、もし突然違うバージョンがかかっても気づけないでしょうし……。

――『ジョジョ』のTVアニメシリーズでは過去にもたびたび、OPアニメに特殊演出を加えた回がありますものね(笑)。

大森 まあ今回そういうことをやるかはわからないですけど、OPアニメの制作もすごく頑張っていただいて、ものすごく密度が濃いものになってますし、今回は楽曲が熱いぶん、画面の転換も早くして、作画の枚数も多くて細かく見どころのあるものになってると思うんです。なのでお客さんにはぜひ毎週しっかり観ていただきたいですね。

――では最後に、11月23日に開催されるCoda名義の初ワンマンライブ「Live Experience 2018~mission to Coda~」への意気込みをお聞かせください。

Coda 僕は『ジョジョ』の楽曲を歌うためにCodaを名乗るようになって6年近くになるんですが、今回はその道のりを全部出したいですし、楽曲のルーツも見せられるようなライブにしたいと思っています。アニメは10月に始まったばかりですけど、ライブでは惜しげもなく全部出しますし、たぶんこれから続いていくものがどうなっていくのか、という想像も膨らむと思うんですよ。今回はバックバンドも豪華でブラスも入るので、ということは、あの曲もやると思いますし(笑)。ぜひアニメと同じように生の音楽も体験してほしいなと思います。


References

Site Navigation

Other languages: